技能に習熟していても医師法違反は免責されない。

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医師法違反 最高裁判所第一小法廷平成9年9月30日決定 平成6(あ)1215

 

医師法違反被告事件 東京高等裁判所  第一〇刑事部平成6年11月15日判決 平成6(う)646

 

 

無免許の従業員にコンタクトレンズの検査・処方を一人でさせていた医師が医師法違反に問われた事件です。

 

医師法17条違反(無免許医業)は、抽象的危険で足り、被診療者の生命、健康が現実に危険にさらされることまでは必要としないと解するのが相当である、としてます。

 

また被告人の

 

"医師が行うのでなければ保健衛生上危害を生ずるおそれのある行為などというものは世の中に存在せず、

ある行為から右危害を生ずるか否かはその行為に関する技能に習熟しているかどうかによって決まるのであって

医師資格の有無に関係しない"

 

という主張に対し、東京高裁は

 

"医行為とは、「医師が行うのでなければ保健衛生上危害を生ずるおそれのある行為」と理解するのが正当というべきであって、

これと異なる見解に立つ所論は、独自の主張であって、採用の限りでない。"

 

と被告人の主張を退けています。

 

被告人は同様の主張も行い、最高裁へ上告しました(判例タイムズ955号157頁)が、上告は棄却されております。

 

コンタクトレンズ最高裁弁護人上告

コンタクトレンズ最高裁判断タイムズ

 

この事件から言えることは、無資格者が習熟によって安全性を確保できるようになっても医師法違反は免責されない、ということです。

 

逆に言えば安全性の確保に施術者の習熟が必要な行為は医行為である、ということです。

 

とある無免許業者のパンフレットに

 

「当院は専門教育をクリアしたスタッフだけが、施術を行っておりますので安心してご来院して下さい。」

 

と書いてありました。

 

「安心」と「安全」は厳密には違う考えですが、専門教育を受けて、技能に習熟しなければ安全にできない施術を無免許で行えば医師法違反でしょう。


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