マッサージ師の処分

 マッサージ師ら21人処分 患者へのわいせつ行為などで
http://yamagata-np.jp/news_core/index_pr.php?kate=National&no=2011020101000827
-----(記事引用)-------
厚生労働省は1日、患者へのわいせつ行為で有罪判決が確定するなどしたマッサージ師ら21人の行政処分を発表した。処分は15日付で、免許取り消し8人、業務停止12人、名称使用停止1人。
-----(引用終わり)----

国家資格であるマッサージ師の場合、犯罪を犯したり、業務で不正を行ったりすると免許を取り消されたりします。

これが無免許の場合ですと犯罪を犯して有罪が確定しても奪われる公的資格を持ってないのですから業務に支障はありません。

無免許でも報道されるんじゃないかって?

ではお尋ねます。

無免許のマッサージ師や整体師の名乗っている名前は本名ですか?
本名であることをどうやって確認しますか?


免許を取得するときに住民票が必要です。
なので免許証には本名が記載されます。
保健所に登録するときには免許証を持って行かなくてはなりません。
なので保健所の登録も本名で行います。

だから利用者様は保健所に訪ねる、免許証の提示を求める、といった方法で名乗っている名前が本名かどうかを確認することができます。

で、本名で検索をかければよいわけです。
今の時代、犯罪を犯すとネットに記録が残る時代です。



これが無免許の場合、本名を明らかにしなくてはいけない公的機関は税務署に対してのみです。
税務署は税金関係以外の問い合わせには答えてくれません。
誰の許可もいらないので偽名を用いても良いわけです。

わいせつ犯で捕まりました。

偽名で営業。

検索しても前科は出てこない。

というわけで国家資格を持った者と比べて信用性が無いことがおわかりいただけるでしょう。

健康情報の真偽を見抜け!

 すっかり寒くなりましたね。
既に車はタイヤ・ワイパー交換を済ませ、雪が降っても大丈夫なようにしてあります。


健康関連の本として
メディア・バイアス あやしい健康情報とニセ科学
なんてのを読んでみたのですが、皆様も一度読んでみることをお奨めします。

世の中、リスク評価を無視して危険を煽ったり、単純化して、○○は健康にいい、という情報が流されたりします。

危険を煽った方が商売になるのも事実だったりします。

私も○○は危険だ、××は健康にいい、という情報でも流した方が今よりも儲けられるのかな、とは思います。

ただ、科学を学んだ者としての良心がありますので、私はこのような大げさな情報で利益を得ようとは考えていません。

悪意のある人はどうしようもないのですが、科学に関する知識が無いばかりにこのような恐怖感を煽る言説を盲信している方々もいるのです。

一般の方々は仕方ないのですが、我々の業界だってそういう方々はいるのです。
免許を持っているものでさえ、専門学校の教育で科学に関するリテラシー教育は受けていないのです。

ましてや無免許の場合は。
過度に薬の副作用を述べて、患者さんに服薬を止めさせようとする人間までいる始末です。
#当人曰く、「選択するのは患者さん」とのこと。

ちなみにこのような方(無免許の場合)の勧めに従って服薬を止めて健康被害が出ても法的責任なんてほとんど認められません。

治療効果を謳うカルト集団により通常の医療を受けなかったために1型糖尿病で少女が亡くなった事件があるのですが、その損害賠償訴訟で
-------------( http://dailycult.blogspot.com/2010/09/blog-post_20.html より引用 )---------------------
 これに対して今年3月、東京地裁は両親の請求を棄却しました。
判決で東京地裁は「眞光元神社の教義や被告堀の言辞が、原告●●(原文は母親の実名)を始めとする信者らに対し、
病気治療につき、被告堀ないし真光元に過度に依存する誤った期待を抱かせる可能性のある不適切なものであったことは否定できない」としつつも、

堀代について

医療の専門知識のない被告堀が、1型糖尿病の病態等に関するある程度詳細かつ具体的な説明もなく、糖尿病ないし小児糖尿病という疾病名などから、インスリンを数日欠かせば死に至る危険性が高いという1型糖尿病の病態や、●●(少女の実名)がインスリンを欠かせない重篤な糖尿病患者であることなどを認織することは困難であった」

などとしていました。
--------------------(引用終わり)---------------

ちなみにこの代表、薬学博士を名乗っているそうなのですが、それでも裁判所は「医療の専門知識のない」被告、と述べています。

みなさん、薬学博士と言ったら医療の専門家だと普通は思いませんか?
この博士号自体は海外の、お金を出せばもらえる、いわゆるディプロマミルのものらしいんですが。

結審してないし、地裁の判決なのでこのあとどうなるかわかりませんが、今のところは医療系資格の無い人の言うことを聞いて、通常の医療を否定して健康被害が出ても、それを奨めた人の法的責任を問うことは難しいのです。


これが医療系免許を持ったものであれば「医療の専門知識のない」、という言い訳はできませんので民事・刑事両面で法的責任の追及は可能です。


ちなみに薬の副作用ですが、「毒にも薬にもならない」という表現があるくらいですから効果があるものは副作用も強い、というのは事実です。

ただそういうリスクと健康上の利益、双方を天秤にかけて使っているわけです。
また症例を蓄積し、リスクを最小限化する使い方を見いだしていくわけです。
科学の世界は論文として世界に公表し、多くの専門家から検証されて改良されていくわけです。

よく日本の医療界や製薬会社は利益重視で患者のことなんか考えていない、みたいな意見を目にすることもありますが、こういう科学の世界は世界に対して公表する必要があるわけです。
批判する側は海外の論文でも引用すればいいのですが、そういう批難をする方々で、そのような海外の論文を提示をしている方はほとんど見かけません。

このような科学者としての面、そして医師の場合、不作為でも法的責任が追及されかねない、という立場もあるので、薬の副作用の危険性を煽る無免許者と、医師では医師の方が信頼性があると言えるでしょう。

なので私自身は通常の医療に口出しすることはあまりないです。

免許所持者に対する規制

 免許を持って開業する場合、保健所に届け出る必要があります。

そして届け出た者に対して保健所は法律に基づいた監督権限を持ちます。
無免許業者に対しては何ら監督権限を持ちません。

以下、引用する法律はあん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律です。


第八条  都道府県知事(地域保健法 (昭和二十二年法律第百一号)第五条第一項 の政令で定める市(以下「保健所を設置する市」という。)又は特別区にあつては、市長又は区長。第十二条の三及び第十三条の二を除き、以下同じ。)は、衛生上害を生ずるおそれがあると認めるときは、施術者に対し、その業務に関して必要な指示をすることができる。

○2  医師の団体は、前項の指示に関して、都道府県知事に、意見を述べることができる。

知事といっても実際は保健所な訳ですが、施術が危険であれば保健所でなんらかの指示(改善命令や報告書の提出、業務停止など)ができるわけです。

また第2項で医師の団体が意見を述べることができる、とあります。
医師の団体、というのは医師会等ですね。

たとえば免許を持った治療院の施術で怪我をしたとします。
医師に診てもらうわけですが、そのときに医師が治療院の名前を控えます。

それで医師が衛生上、問題がある行為だと判断すれば医師会を通じて保健所に対して報告できるわけです。
保健所はその報告に基づいて調査・指示をすることができます。
これらの調査・指示に従わなければ罰金刑となり、前科者になりますので免許の剥奪も可能です。

保健所が指示を出すまでに警察の介入(刑事手続き)は必要ありません。
指示を無視した場合の刑事手続きでも保健所が告発するので、被害者は刑事手続きには直接関わらなくても済みます。

これが無免許業者の場合ですと医師ができるのは診断書の発行までです。
告発自体は可能ですし、公立病院の場合、公務員として告発義務もありますが(刑事訴訟法第239条)。

もともと保健所から許可も出されていないのですから無免許業者に対して保健所は何も命令できません。

無免許業者で被害を受けた場合、被害者が警察に被害届を出さなければなりません。
ただ、刑事処分をするということは重い行為なので被害者も取り調べを何度も受けます。
法廷で業者の前で証言する必要も出てきます。
無免許業者の弁護士から嫌がらせのような尋問も受けます。


刑事手続きに伴うこのような精神的苦痛のために被害届が出されないのが現状です。
私もSNSで相談に乗ったことはありますが、このような苦痛に耐えられないために被害届を出すのを諦めた方もいました。

このときは業者自体も恫喝するようなタイプで、もともと法律を守らない人間達なので暴力団とそう変わりありません。
一般市民が暴力団と法廷闘争をやるのはやはり困難です。

で、害届が出されなければ他の一般の方々はその業者が怪我をさせた業者ということを見分けることができません。
またそのような情報が集まらなければ役所としても対策が立てられません。

上述のSNSの件では被害届の提出を促す私に対して他の無免許業者が妨害してきたりもしました。
役所に被害情報が集まっては困るのです、彼らは。

このように免許を持って届出をしている治療院であれば改善命令や業務停止などが刑事手続きに比べれば簡単にできますし、保健所もその情報を把握できるわけですが無免許業者ではなんのおとがめも無しに営業を続けることができます。

逮捕されなければ誰もその無免許業者に問題があるかどうかさえわかりません。

医師の皆様におかれましては患者さまから「マッサージや整体などを受けても大丈夫ですか?」と聞かれることもあると思いますが、このような現実がありますので無免許業者には行かないようにご指導願います。

なお、営業妨害と言われると困る、という場合はこの記事を印刷して提示してくださっても構いません。

免許を持った治療院としては鍼灸マッサージ師会、日本鍼灸師会にリストがありますので御覧ください。
山形市であれば会員の場合、高齢者マッサージ助成券の交付の際にリストも渡されますので、該当する患者さまの場合は助成券を利用するようにお奨めください。

リストに載っていないからといって無免許とは限りませんが、ホワイトリストとしてお考えください。

一番確実なのは保健所に届出の有無を確認することです。

法律上、業としてマッサージを行える者

 法律上、
独立した判断でマッサージを行えるのはあん摩マッサージ指圧師と医師のみです。

医師の指示下では理学療法士もマッサージを行えます。
明文化はされていませんが、医師の指示下であれば診療の補助として看護師も可能かと思います。

逆に言えば病院や診療所の外で医師の指示がない場合は理学療法士や看護師の資格を持っていてもマッサージを行うのは違法行為と言えます。

それらの公的資格を持ち、民間資格(法的には意味はありません)を取って、独立開業されるケースも見受けられますが、違法行為となり、賠償責任保険の支払いが免責になる場合もありますので、技術を身につけても公的資格で認められた正当な業務範囲をお守りください。

あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律

第一条  医師以外の者で、あん摩、マツサージ若しくは指圧、はり又はきゆうを業としようとする者は、それぞれ、あん摩マツサージ指圧師免許、はり師免許又はきゆう師免許(以下免許という。)を受けなければならない。

理学療法士及び作業療法士法

第十五条  理学療法士又は作業療法士は、保健師助産師看護師法 (昭和二十三年法律第二百三号)第三十一条第一項 及び第三十二条 の規定にかかわらず、診療の補助として理学療法又は作業療法を行なうことを業とすることができる。

 理学療法士が、病院若しくは診療所において、又は医師の具体的な指示を受けて、理学療法として行なうマツサージについては、あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律 (昭和二十二年法律第二百十七号)第一条 の規定は、適用しない。

 前二項の規定は、第七条第一項の規定により理学療法士又は作業療法士の名称の使用の停止を命ぜられている者については、適用しない。


保健師助産師看護師法

第五条  この法律において「看護師」とは、厚生労働大臣の免許を受けて、傷病者若しくはじよく婦に対する療養上の世話又は診療の補助を行うことを業とする者をいう。

第三十一条  看護師でない者は、第五条に規定する業をしてはならない。ただし、医師法 又は歯科医師法 (昭和二十三年法律第二百二号)の規定に基づいて行う場合は、この限りでない。

 保健師及び助産師は、前項の規定にかかわらず、第五条に規定する業を行うことができる。

第三十七条  保健師、助産師、看護師又は准看護師は、主治の医師又は歯科医師の指示があつた場合を除くほか、診療機械を使用し、医薬品を授与し、医薬品について指示をしその他医師又は歯科医師が行うのでなければ衛生上危害を生ずるおそれのある行為をしてはならない。ただし、臨時応急の手当をし、又は助産師がへその緒を切り、浣腸を施しその他助産師の業務に当然に付随する行為をする場合は、この限りでない。

教育の違い

 国家資格の場合、3年以上の教育と国家試験の合格が必要です。

いわゆる民間資格(法律上は無免許と変わりありません)は統一した教育カリキュラムも無ければ教育内容の公的審査もありません。

法律上は誰でも今すぐ整体師やカイロプラクター、○○セラピストなどと名乗ることができます。
新聞の広告にも載っていたりしますが、週1,1ヶ月で認定証(法律上は無意味な紙切れですが)を出すようなところもあります。

正直なところ、こういう「資格」を発行するビジネスの方が儲けられるのです。
手に職を付けられる、と思ったら10万円ぐらい安いと思ったりします。

1ヶ月に10万円以上、マッサージに出費される方がどのくらいおられますか?

これをお読みの方はそのような資格商法に惑わされることの無いよう、お気をつけください。

また教育内容ですが、国家試験の科目では

医療概論(医学史を除く)、衛生学・公衆衛生学、関係法規、解剖学、生理学、病理学概論、臨床医学総論、臨床医学各論、リハビリテーション医学、東洋医学概論・経絡経けつ概論、あん摩マッサージ指圧理論及び東洋医学臨床論

となっております。

体を扱う以上、場合によっては医療機関の受診を勧める必要もありますが、幅広く学んでいないとそういう判断が難しくなります。

また分野の存在を知っているのと知らないのとでは自己研鑽に違いが生じます。
医療系の本やセミナーは基礎的な知識があるのが前提ですから。


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